2005年08月27日
道に迷ったら矢沢永吉に戻る
矢沢永吉の自叙伝「成り上がり」が世に出てからもう30年くらいか。
広島からたった一人で上京し、挫折しながらも夢を叶えていく少年の物語はやはりいつ読み返しても新鮮である。
まさしく「突っ走る」という言葉がぴったりだった永ちゃん。
今でもステージでは熱いロックンローラーだが、一般的イメージでは渋いおじさんになった彼である。
しかし20代はそれこそ獣のように怖かったのではないかと推測出来る。
歌謡曲全盛であり、興行権はほとんどヤクザの人達が握っていた時代に、そういう所と手を組まずに一人で強引に道を切り開いたパワーはただ者ではない。
さきほども永ちゃんの昔の曲を聞いていて、あの、目付きの鋭かった彼を思い出していた。
永ちゃんの歌を聴いたり、発した言葉を読むとなぜかシンプルな元気が出てくる。
要は「自分のやりたいことを無理やりでも実現させる」という、何やら動物的なパワーをもらえるとでもいうか。
永ちゃんが必死で走っていた時代に比べると現代は複雑極まりなく、道が見えなくなることもしょっちゅうだが、そんな時はやはり永ちゃんの発想に戻るべきだなと思った。
現に彼はまだ同じようなスタイルで衰えずに攻め続けている。
やはり彼は我々世代からは完全無欠のヒーローである。
