2006年06月25日
「山田くん」が教えてくれる
「ホーホケキョ となりの山田くん」を何度も見てみた。
それなりの時間のある映画とはいえ、細かなエピソードが数分完結で集まってるだけなので、コマ切れで見れる。
いいんだよねえ・・・
この感じは何なのかな。
先の記事でも書いたけど、いい加減なんだよね。適当なんだよね。
で、欠点だらけだったりダサかったりする家族なんだけど、そんなの全部認めちゃって、それを直そうとか正そうって気もない。
瞬間的に腹立てたり喧嘩になったりするんだけど、それで終わって、全部許しちゃう。
そんなあったかい映画なんだよなあ。
感動させようなんて気はそんなにないはずの映画なのに、むしろ笑わせる映画のはずなのに、なぜか涙が出てしまう。そんな映画。
その昔の日本ってそういうのが確かにあった。
テレビが元気だった時代のホームドラマって、ほとんどがそんな感じだったもんね。
で、80年代辺りからそういうのがダサいとか、寅さんみたいな映画もダサいとか言って、否定する人が増えたし、実際僕もあの一時期、そういう嫌な奴の一人だったけど、それは間違いだったと改めて思った。
大事なことって、おそらくこの辺りにあって、それは意外と変わらない事実なのかもしれない。
頑張って、努力して、ヘトヘトになって走った先に幸せがあるというより、パンツ一丁で寝っ転がって、ボケーッとしてても手の届くところにそれがある。
みたいな事を感じる映画だったなあ。
スタジオジブリ作品は、角度は様々だけど「今の君のやってるそれって、果たして真実かな?」と問いかけて来る感じだね。
バブル崩壊辺りから迷走中で、未だにそれが続いている日本の中で、ジブリ作品は実にいいメッセージを発してると感じます。
山田くん一家の肩の力が完全に抜けた生き方、実は見習うべきことだと思うな。

