2006年09月25日
「ターンレフト・ターンライト」
以前にレンタルビデオ屋で手に取り、ストーリーと写真を見て間違いなく良いだろうと確信し、昨夜見てやっぱりその通りであった素晴らしい作品。
香港映画のこの手の恋愛ものは、心に溜まった不純物を一気に洗い流してくれるかのようだ。
原作は台湾の絵本作家ジミー・リャオのものだという。
ストーリーは・・・
学生時代にお互い思い合っていたにもかかわらず、学生番号を交換しただけで離れ離れになってしまったジョンとイブが再会。今度は電話番号を交換して別れるが、そのメモが雨でにじんで読めなくなってしまった。会いたいのに連絡できないもどかしさ。しかし、じつはふたりは同じアパートで壁一枚隔てた隣同士だった。同じアパートに住んでいるのに、男はアパートの右側の玄関から出て右に歩きだし、女は左側の玄関から出て、左に歩きだすため、お互いにまったく顔を合わせることがなく、すれ違いが続く。
それにしても金城武は、こういう孤独で純で不器用な役が本当に似合う。
「アンナマデリーナ」で演じたチャン・ガーフもそうだった。
ヒロイン、イブ役のジジ・リョンも綺麗だ。
頭は良いがおっちょこちょい。でもこれまた純で不器用。
赤ちゃんや犬など、言葉で意志を伝えられないもの達もこの映画で一役買っている。上手い演出だ。
後半の心揺さぶられるシーンもここで紹介したいのだが、これは是非とも見ていただきたいのでやめておく。
欧米や昨今の日本のドラマ・映画のような無駄なラブシーンは一切なく、本当に夢のある絵本の恋の物語がスクリーンに映し出されている感じ。
音楽も綺麗で心温まる。
これからの季節の夜長にじっくりと見ていただきたい作品かな。
見終わった後、温かい気持ちが残ります。

